タダです.
業務で設計・構築フェーズから入ったプロジェクトの AWS 環境における運用保守に関わっているのですが,監視はどんな設定にするかが EC2 なら〇〇する,マネージドサービスなら〇〇するって決まっています.どう監視設計を進めていけばいいかを学びたいと思って技術書典応援祭で「AWSを通じて学ぶ、監視設計」を購入しました.読了後,本書の概要と合わせて自分が学べると感じたことを紹介します.
技術書典応援祭のページ techbookfest.org
Booth booth.pm
概要
本書の章立ては次の通りです.本編として81Pの内容です.
各パートの概要や本に記載がないことの説明は id:tenbo07 さんの記事にも記載があるので気になった方は一読するのがオススメです.
id:tenbo07 さんの記事 tenbo07.hatenablog.com
本書で学んだことおよび読了後の所感
自分は監視設計に関わったことがないので なぜ監視が必要か?監視を行うために必要な処理は何か? から入っていく1章があったおかげで後続の章の内容も頭に入りやすかったです.また,収集した情報からどんなアラートを設定するかで,心配だからといって闇雲に設定せず本当に必要なアラートを選別する大事さを学びました.あとは可視化ですね.監視の情報をわかりやすく表現して運用していくためにシステム同様継続的な見直しと改善の必要性を学ぶことができました.
個人的に特に嬉しかったのが,SLI/SLO の決め方をケーススタディを使って勉強できたことです.SRE の文脈で SLI/SLO が出てくるものの,どうしてやるのか?どうやって設定するのか?を理解できてなかったのですが,観点と計算式にも触れられていて参考になりました.SLI/SLO の話は NewRelic さんのブログや登壇資料で発信されているので合わせて参照するといいと思いました.
SLI, SLOとカオスエンジニアリング、そしてオブザーバビリティ SRE Lounge #12
モダンなシステムにSLI/SLOを設定するときのベストプラクティス blog.newrelic.co.jp
まとめ
「AWSを通じて学ぶ、監視設計」で学べること,所感を整理しました.本書は1章から5章にかけてなぜ監視をするのか,監視でどんな情報を収集して表現・可視化するのか監視設計知識をインプットして,6章で監視設計の実践をしていくような内容になっているので,全般を通して監視設計と実装のノウハウを学べる内容だと感じました.100P以内の内容であるため,AWS の監視設計に関わる機会がない人がどんな観点で設計と実装していくのかをスピーディに抑えたい人にオススメです.本書を読んでから「入門 監視」といった書籍を読み進めていくとより理解を深められると思うので,僕も読んでいきます!
- 作者:Mike Julian
- 発売日: 2019/01/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)